カントリーリスク
コロナウィルスやロシアによるウクライナ侵攻などから昨今騒がれているカントリーリスクにより海外生産から国内生産へシフトしている企業も多くいます。ただ、日本においては必要な金属資源はほぼ全て海外からの輸入で賄っており、磁石調達に於いてもカントリーリスクを心配する声があります。
磁石の原材料であるレアアースの産出量は中国63%、アメリカ12%、ミャンマー10%と圧倒的に中国が高いことが分かります(出典 MINERAL COMMODITY SUMMARIES 2020)。
レアアース17種類
レアアースとは、31鉱種あるレアメタルの一種で、17種類の元素(希土類)の総称です。
この中で、車やスマホ、家電等に使われるモータに必要な希土類はネオジムやジスプロシウム等になります。
こうした私たちの生活に必要なネオジムやジスプロシウム等を含むレアアースを日本は輸入に頼っており、下記グラフに示すように特に中国への依存度が非常に高いことが分かります。
もし中国からの輸入が途絶えてしまった場合、日本の産業における影響は非常に大きいものとなります。
日本のレアアース輸入における中国依存度(2018年)
(出典)財務省貿易統計より資源エネルギー庁作成
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/kokusaisigensenryaku_03.html
脱中国のサプライチェーン
そうした事情から、弊社にもチャイナリスクを回避したサプライチェーンで持続的にネオジム磁石の調達が可能かという問い合わせが増えてきました。
先述した通り、鉱山でのレアアース採掘~磁石生産に至るまでを中国以外で対応することは中々難しいことではありますが、弊社ではそうしたお客様のニーズを踏まえ、中国産のレアアースを使わずに磁石生産までを行える独自のルートを確保することができており、【脱中国】サプライチェーンで日本生産が可能です。
対応可能な磁石
脱中国サプライチェーンで日本製にて対応ができる磁石は以下の通りとなります。
ネオジムボンド磁石(圧縮・射出)
NdFeB粉末を樹脂で結合させたプラスチックボンド磁石。
(BH)Max 12MGOe程度まで可能。
ラジアル異方性磁石(熱間押出加工)
NdFeB粉末をホットプレスした後、熱間押出加工により成形。ラジアル配向により多極着磁可能。
リング形状は、(BH)Max 42MGOe程度、板・円弧は、(BH)Max 45MGOe程度まで対応可能。
脱中国サプライチェーンで持続的に安定した調達が可能な磁石をお探しであれば、お気軽にこちらよりお問い合わせください。