自立した生活支援に求められる電動車いすとは

介護・福祉

高齢化社会と電動車いすの市場

電動車いすは車いすの一種であり電気モータによって駆動されるモビリティデバイスです。
高齢化社会に向けて車いすのニーズは増加傾向にあり、事実、電動車いすの販売台数は全世界で約200万台/2020年に達し、今後、主に高齢者人口の増加、慢性疾患と紛争による傷害の増加等で年率10%以上伸びて行くと予測されています。※1
更に、世界保健機構によると世界人口の15%を占める10億人が何らかの障害を抱えて生活していると報告されていることからも、電動車いすの潜在需要は高まっていくと考えられます。
※1:電動車椅子の市場規模・シェア分析-成長動向と予測

電動車いすは従来の手動車いすと異なりモータで動き、ユーザーは自身の力で推進する必要がないことが特徴です。
そのため屋内外の移動にも適しており、容易身体的不自由などの障害を持つ人が手動の車いすでは困難であった場面でも、その日常生活を支援するために非常に便利です。
また電動車いすの操縦には、速度調整を容易にするためのコントローラーが付いていることが一般的です。
ここでポイントになるのは電動車いすに用いられるモータには、屋内外でも適応可能な使いやすい高トルクと、電動車いすに展開しやすくするための小型化という2点です。

小型で使いやすいモータの提案

弊社開発のBL-5250を始めとする超多極モータは低速高トルクが特徴です。
そこに電動車椅子用として更なる快適性を求め、小型化と高トルク化をメインテーマとして最適化を図りました(画像参照)。

【特性】
モータ特性
・モータは外径Φ85 から Φ52 に小型化
・起動トルクは5~6N・m から 53N・m 高トルク化(遊星ギヤ込み)

トルクに余裕が出来たことで、より高効率付近で性能をはっき発揮することが可能となり、バッテリーの長寿命化が図ることができるようになったのも大きなメリットの一つです。

使用モータ展開例
使用モータ展開例

本開発では、高齢化社会に向けたアプリケーションとなっておりますが、ドローンなどのモータにも展開可能です。
モータの設計・開発は東京モートロニクスへお問い合わせください。